アマチュアゴルファーによく聞かれるのが、「飛ばすためにはどうすればいいか」ということですが、正直言って返答に困ります。

　そもそも、そんなに簡単に飛ぶようにはなりませんからね。そんな方法があるのなら私が教えてほしいくらい。それに、「曲がってもいいから飛ばしたい」のか、「曲がらない程度に飛ばしたい」のかによってもやることは変わってきます。

　とはいえ、スイングを大きく変えなくても飛距離をアップさせる方法があります。それは、リラックしてスイングすることです。

「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、体の力を抜いてスイングができれば、確実にヘッドスピードが上がって球の飛びも変わってくるものです。

　問題は、どうやってリラックスするか。力まないようにしようと思ってもついつい力が入ってしまいますからね。

　私がオススメしたいのは、まず体の力を抜いて2回連続で素振りをすること。おそらく素振りのときはほとんどの人が力まないと思うので、思い切り振って“最速”のヘッドスピードを体感してください。

　そしてそのあと、写真①のように手や肩など上半身に力をギュッと込めてから②のようにふっと抜き、その状態でアドレスに入ってクラブを振ってみてください。そうすると、不思議とヘッドスピードが上がるものです。


　力を入れてから抜くことによって実際の力みが取れるだけでなく、「飛ばすぞ」というメンタル的な力みを取ることができるので、クラブの動きもスムーズになるようです。

　ポイントは力を抜くとき、手の力を緩めるだけでなく、肩をストンと落とすこと。本気で脱力するぐらいのつもりでやったほうが、高い効果が期待できます。

　これは、飛ばすときだけでなく、グリーンを狙うショットのときにも有効です。ぜひ一度試してみてください。

（協力：神奈川県・戸塚カントリー倶楽部）

吉田弓美子（よしだ・ゆみこ）
1987年4月28日、神奈川県生まれ。ジュニア時代から活躍し、2007年からTPD単年度登録者としてツアーに参加。2009年のプロテストでトップ合格。2011年、賞金ランク42位で初のシード入りを果たす。2012年「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で初優勝。2013年はLPGAのTPDミーティング委員長に就任。同年、3勝を挙げて賞金ランク5位になり、LPGAアワードにおいて敢闘賞を受賞する。通算7勝。

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