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飛距離アップに繋がる腸腰筋のストレッチ 堀川未来夢

2022年7月7日(木)午後4:05

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 肩甲骨周りのストレッチと同じぐらい念入りにやっているのは、股関節周りのストレッチです。部位としては、股関節の付け根にある腸腰筋をほぐすメニューです。

 まず、写真①のように長座の姿勢になり、片足は伸ばしたままで、もう一方の足を抱えます。このとき、背中を後ろに倒すと腹筋を鍛えるトレーニングになってしまうので、できるだけ背中を真っ直ぐの状態にしておきましょう。

写真①

 次にこの姿勢から、伸ばした足を上下に動かします(同②)。足は真っ直ぐ伸ばしたまま、足の付け根から上げるような感じでやるといいでしょう。

写真②

 ツマ先は真っ直ぐ上を向けていてもいいのですが、開いたり閉じたりするとより効果的。両方の足をそれぞれ10回前後やれば、腸腰筋がかなりほぐれてきます。

 どうして腸腰筋をほぐす必要があるのか? その理由は、ここが軟らかいとテークバックでクラブを上げたとき、股関節がしっかり入るからです。

 プロアマを問わず、飛距離が出るゴルファーというのは、テークバックで股関節がきちんと入り(同③)、トップからダウンスイングで体が一瞬沈み込み(同④)、その後、インパクト~フォロースルーにかけては伸び上がります(同⑤)。この一連の動きが、腸腰筋をほぐすストレッチをすることによってやりやすくなるというわけです。

写真③~⑤

 飛距離アップのためにトレーニングをする人も多いと思いますが、このように肩甲骨や股関節周りの可動域を広げるだけでも十分に飛距離は伸びます。特に、スタート前のストレッチは、ケガ防止の点でもぜひやっておきたいところです。

 普段の練習やトレーニングでも、まずは体をしっかりほぐすことが大事。もちろんトレーニングも大事だと思いますが、それをいきなりやるのではなく、まずランニングなどで体を温めてからストレッチを行い、それからやるほうが効果的です。上達のためにも、楽しくプレーをするためにもストレッチは念入りにやるようにしましょう。



堀川未来夢(ほりかわ・みくむ)
1992年12月16日、神奈川県生まれ。4歳からゴルフを始めたが、中学時代はソフトテニス部に所属。高校からゴルフを再開し、日本大学に進んで腕を磨き、2014年にプロ転向。15年に初シードを獲得。19年、日本ゴルフツアー選手権を制しツアー初優勝をメジャーで飾った。21年にはカシオワールドオープンで完全優勝によるツアー2勝目を挙げた。

【関連】ZAKZAK by 夕刊フジ(夕刊フジ 2022/7/1 発売号より転載)
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