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谷繁元信さんのスイング解説・重心バランスの安定とよどみない回転がナイスショットを生む
2019年12月12日(木)午後3:15
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打者としてはもちろん、一流の捕手として通算27年にわたってプロ野球の世界で活躍した谷繁選手。現役の頃からゴルフの上手さはつとに有名でしたが、その噂通り、実に素晴らしいスイングを自分のものにしています。
まず感心したのは、どんなクラブを持っても前傾角度が安定していること。多くの一般アマチュアゴルファーはスイング中、前傾角度が崩れることが多いのですが、谷繁選手の場合は、アプローチでもドライバーのフルスイングでも、構えた姿勢がフィニッシュまで崩れない。
しかもそれは、崩れないように必死で踏ん張っているというのではなく、重心バランスの取り方の上手さで実現しています。
以前、プロゴルファーの間では「足の裏で傾斜を感じろ」という言葉がよく使われたものですが、谷繁選手はそのことが自然とできているのでしょう。長年、野球をやって来た中で、そういう力が培われてきたとも考えられます。
また、体の回転がよどみなく、リズム良くターンしているのもショットの安定性につながっているといえます。フィニッシュで左足が必ずめくれることからも分かるに、左足のカカトを軸にして、左足、左ヒザ、腰をクルッと回転させている。この部分はアマチュアゴルファーにも参考にして欲しいところです。
もうひとつ、谷繁選手のスイングには力みが感じられないところも特筆すべき点だと思います。
多くのゴルファーは、プロゴルファーの連続写真や動画を見て、最大限の力を発揮するためには、両手をできるだけ伸ばして振り抜かなければいけないと思っているようですが、実はこれが大きな勘違い。以前、別のプロ野球選手に聞いたことがあるのですが、筋肉が突っ張った状態であったり、腕が伸びた状態だと力は絶対に入らないといいます。腕や肘にゆとりを持たせてこそ、約1kgのバットを力強く振ることができ、しかもボールを遠くへ飛ばすこともできると言うのです。
谷繁選手のスイングがリラックスして振っているように見えるのも腕や肘を突っ張っていないから。このあたりも大いに参考にすべき点と言えそうです。
(解説:金谷多一郎)
谷繁元信(たにしげ・もとのぶ)
1970年12月21日、広島県生まれ。元プロ野球選手、元監督、野球解説者。1988年のドラフト会議で横浜大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)から1位指名を受け入団。2001年まで横浜、2002~15年は中日ドラゴンズの選手として活躍。2014・15年は中日の選手兼任監督、2016年は専任監督を務めた。通算3021試合出場は日本プロ野球記録。通算安打数2108本、通算本塁打数229本。
【関連】ZAKZAK by 夕刊フジ(夕刊フジ 2019/12/6 発売号より転載)
まず感心したのは、どんなクラブを持っても前傾角度が安定していること。多くの一般アマチュアゴルファーはスイング中、前傾角度が崩れることが多いのですが、谷繁選手の場合は、アプローチでもドライバーのフルスイングでも、構えた姿勢がフィニッシュまで崩れない。
しかもそれは、崩れないように必死で踏ん張っているというのではなく、重心バランスの取り方の上手さで実現しています。
以前、プロゴルファーの間では「足の裏で傾斜を感じろ」という言葉がよく使われたものですが、谷繁選手はそのことが自然とできているのでしょう。長年、野球をやって来た中で、そういう力が培われてきたとも考えられます。
また、体の回転がよどみなく、リズム良くターンしているのもショットの安定性につながっているといえます。フィニッシュで左足が必ずめくれることからも分かるに、左足のカカトを軸にして、左足、左ヒザ、腰をクルッと回転させている。この部分はアマチュアゴルファーにも参考にして欲しいところです。
もうひとつ、谷繁選手のスイングには力みが感じられないところも特筆すべき点だと思います。
多くのゴルファーは、プロゴルファーの連続写真や動画を見て、最大限の力を発揮するためには、両手をできるだけ伸ばして振り抜かなければいけないと思っているようですが、実はこれが大きな勘違い。以前、別のプロ野球選手に聞いたことがあるのですが、筋肉が突っ張った状態であったり、腕が伸びた状態だと力は絶対に入らないといいます。腕や肘にゆとりを持たせてこそ、約1kgのバットを力強く振ることができ、しかもボールを遠くへ飛ばすこともできると言うのです。
谷繁選手のスイングがリラックスして振っているように見えるのも腕や肘を突っ張っていないから。このあたりも大いに参考にすべき点と言えそうです。
(解説:金谷多一郎)
谷繁元信(たにしげ・もとのぶ)
1970年12月21日、広島県生まれ。元プロ野球選手、元監督、野球解説者。1988年のドラフト会議で横浜大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)から1位指名を受け入団。2001年まで横浜、2002~15年は中日ドラゴンズの選手として活躍。2014・15年は中日の選手兼任監督、2016年は専任監督を務めた。通算3021試合出場は日本プロ野球記録。通算安打数2108本、通算本塁打数229本。
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