「ウェッジ・イズ・マイ・ハートアンドソウル」名匠ボブ・ボーケイに密着取材
2017年3月24日(金)午後1:02
世界中のツアーで使用率No.1を誇るタイトリストの「Vokey Wedge(ボーケイウェッジ)」。その「ボーケイウェッジ」を手がけるボブ・ボーケイ氏が、3月新たに発売された新しい製品のPRと、同氏のウェッジにおけるノウハウを日本のスタッフに伝えるために来日した。クラフトマンとして初めてカナダのゴルフ殿堂入りを果たした名匠ボーケイ氏に独占インタビューを敢行。自身のウェッジに込める想いを聞いた。
私の強みはプレーじゃない、選手のために道具を作ること
父が工具や金型を作る機械工だったので、学校に通っている間は、夏休みになると父の仕事場を手伝っていました。そこでいろんな機械のことを学びました。いろんな機械の操作方法を覚えて、角度を変えたり測定したり、正確に動いているかどうかを確認したり、ずいぶんいろいろできるようになりました。
でも、最初は機械に興味はなくて、スポーツ選手になりたかったんです。それで、いろいろなスポーツをやりました。そして、父はゴルフが好きで、ゴルフコースの会員でしたし、私も父にならってプレーしていました。1966年の終わり、モントリオールからアメリカに来て、いくつかミニツアーに参加して、わかったんです。私の強みはプレーじゃない、選手のために道具を作ることなんだって。
ノースサンディエゴに自分のショップを開いて、周辺のゴルフコースから修理を請け負って、その後、トーナメント会場を回って仕事するようになりました。たくさんの選手に出会いましたね。リー・トレビノ、デイヴ・ストックトン、マーク・オメーラなど、多くの選手からたくさんのことを学びました。皆、ウェッジを上手く使う選手でしたね。
週末ゴルファーにこそ、ウェッジでスコアを最大限伸ばしてほしい
1990年ごろまでは、ドライバーのデザインをしていました。今もそうですが、70年代から90年代までは、どのメーカーも飛距離を伸ばすクラブを売ろうとしていました。シャフト、メタルウッド、チタン・・・全部、飛距離のためです。私が小さい頃、ピッチングウェッジは50度か51度でしたが、それが突然48度になって、46度、44度、43度になりました。そして、ウェッジは忘れられてしまった。打数を抑えるためにウェッジがどれだけ大切か。ゴルフの大切な一部なのに、ほとんど忘れ去られていました。
一般的な週末ゴルファーは、300ヤード飛ばせるようにはならない。それなのに、300ヤードドライブを目指して練習しています。その人のスコアは伸びませんよね。でも、週末ゴルファーも、100ヤード以内はプロと同じように、バンカー、ラフ、グリーン、どこからでも打つ機会があるんです。
ショートゲームに力を入れて、ライ、ロフト、グラインド、バウンスアングルが適したショートゲーム用クラブを使うことで、1ラウンドで1打数か2打数、もしかすると3打数減らせるかもしれません。それに気づいて、これはいいかもしれないと思いました。それが私のモチベーションでしたね。
ツアー選手もそうですが、私は、特に週末ゴルファーにスコアを最大限までのばしてもらいたいと思っています。
私は選手全員から学んでいる
(困難な要求した選手は?)たくさんいますよ(笑)。でも、一番印象が残っているのはー、本当に上手くて、同時にクラブのことも熟知している選手です。
最初に思い出すのは、私は古い人間だから昔の話になりますが、リー・トレビノと、そしてセベ・バレステロスですね。とてもクリエイティブな人でした。セベはすごい人で、教えるのも上手でしたが、ウェッジに関しても非常にクリエイティブでした。彼は、フランジやソールの形を見れば球がどう飛ぶのかが分かっていたんです。打つ前から、ソールが砂に入って球を飛ばす先まで見えていました。すごい人でしたよ。
最近では、スティーブ・ストレッカー。それから2000年のタイガー・ウッズは敵なしだった。フィル・ミケルソン、マイク・ウィア、トム・カイト、トム・パーニス・・・選手をあげればきりがないんですが、私は一人一人から影響を受けました。
最近の若手からも学ぶことはあります。ジョーダン・スピースとか、ジャスティン・トーマス。彼らはすばらしい。ジェイソン・ダフナーもそうです。まだいますよ、マット・ジョーンズ。忘れずに言わないとね。
選手は、ゴルフクラブに関して私に無理を言うかもしれないが、私はそのたびに学んでいるんです。
ウェッジはスコアを減らしてくれる「友達」
ウェッジは私の心、そして魂です。ちょっと偏った意見かもしれませんが、ウェッジは一番重要なゴルフクラブ・・・少なくとも、最も重要なものの一つだと思います。本当にいろいろなショットを打たせてくれる「友達」ですよ。スコアを減らしてくれます。球をホールに近づけて、パットを打ちやすくしてくれます。
ウェッジという言葉を聞くと、いろんな方々にたくさん教えてもらえて、本当に自分は幸運だったと思うんです。世界一いいクラブを作るためにね。「ボーケイさん、ウェッジを作ってくれてありがとう」と言わたら、「こちらこそありがとう」という気持ちです。
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来日特番 密着!ボブ・ボーケイ
ウェッジの名匠ボブ・ボーケイ氏の来日に合わせて密着取材を敢行。「ボーケイウェッジ」を手がけるボブ・ボーケイ氏。クラフトマンとして初めて、カナダのゴルフ殿堂入りを果たしたボーケイ氏にとってその喜びを分かち合いたい人物とは?3/25(土)午前8時45分より初回放送。
【放送予定】来日特番 密着!ボブ・ボーケイ
【見逃し配信】来日特番 密着!ボブ・ボーケイ