31日で理事、代議員が総辞職するPGA
2013年12月31日(火)午後1:00
66年の歴史を誇る日本プロゴルフ協会(PGA)は、混沌としたまま新年を迎えることになった。
1981年に社団法人となり、99年にはツアー部門が日本ゴルフツアー機構(JGTO)として独立するクーデターもあったが、今年の5月には公益社団法人に移行し、一見落ち着いたかに見えたPGA。同じ5月には井戸木鴻樹がシニアPGA選手権を制して世界中をあっと言わせ順風満帆かに思えたが、協会のドロドロした体質は水面下で広がっていた。
協会の副会長、理事が暴力団と一緒にゴルフや会食をした事実が発覚。当該副会長と理事は辞職届を出したが、結果的に退会処分となった。現体制は当初これで事を済まそうとしたが、やり直し選挙の方向に事が進んだ。
最終的には12月24日に91人の代議員全員から辞任届が提出され、翌25日に森静雄会長が辞任。12月31日で理事、代議員が総辞職し、来年早々(1月から2月)に各地区選挙を経て、社員総会で理事が選ばれ執行部が決定する流れとなる。
組織として未熟だったころから今日に至るまで様々な不祥事を抱え込んできたPGAは、ツアー部門の大半を手放したため日ごろは世間の注目をあまり集めない。だが、米男子ツアーに主戦場を移した石川遼や、今年プロになった松山英樹など、国内ツアーでプレーするプロの大半はPGA会員だ。また、コースや練習場でアマチュアを教えるレッスンプロの多くもこの組織に属しており、トッププレーヤーから底辺拡大を担う者までを統括する日本ゴルフ界にとっては重要な位置を占めている。
新体制がどんなものになるかは現在各所で行われている根回しや選挙運動次第だ。ただ2020年東京五輪ではゴルフも正式種目の1つとなり、今までのようなずさんなことは許されない。やり直し選挙の結果、理事の顔ぶれがほとんど変わらなかったなどということがゆめゆめないよう祈るばかりだ。