欧州勢の米ツアー流失に首を傾げるC.モンゴメリー
2012年12月21日(金)午前10:28
来年5月に世界ゴルフ殿堂(ワールド・ゴルフ・ホール・オブ・フェイム)が決まったばかりのコリン・モンゴメリー(スコットランド)が欧州勢の米ツアー流出に苦言を呈した。
今年の欧米決戦ライダーカップでは絶体絶命のピンチから最終日に大逆転。世界ランキングでもトップ5のうち3人を占めるなど、欧州勢の勢いはとどまるところを知らない。
ところが、さらにメジャーの舞台で活躍することを意図したのか、拠点を米国に移す選手が続出。現在、世界ランクNo.1のローリー・マキロイ(北アイルランド)や、悲願のメジャー制覇を目論むリー・ウェストウッド(英)のフロリダ移住がそのいい例だ。
こうなると欧州ツアーでプレーする機会は減り、ライダーカップ欧州チームの強力な武器でもあった強い団結力が崩れてしまうことをモンゴメリーは懸念しているようだ。
同時にツアーのスポンサー獲得にも影響が出ると見ている。「スポンサーは『誰がプレーするのか?』と聞いて来る。ライダーカップのメンバーがより多くプレーすることを彼らは望んでいるのだ。そうなるとやはり、スポンサー獲得が難しくならざるを得ない」。
確かにモンゴメリーの言うことはもっともだ。だが、モンゴメリー自身も7年連続賞金王に輝き、『メジャーにもっとも近い男』と言われながら、タイトルを獲得できていないのは“欧州ツアーの専念したからだ”という説もある。それだけに選手たちがどこに住み、どこでプレーするのかがどれほど重要かを知り尽くしている。
ゴルフのグローバル化とともにまたしても噴出した“誰がどこでプレーするのか”という大問題。ライダーカップ欧州チームだけでなく、今後の世界のゴルフ界にとっても大きな問題に違いない。