ジム・フューリック（米）がショット、パットともに冴え渡るプレーでビッグイベントを引っ張っている。

　世界ゴルフ選手権（WGC）シリーズ今季第3戦の米男子ツアー、WGC-ブリヂストン招待第1ラウンド（現地時間2日／オハイオ州、ファイアーストーンCC）、インスタートのフューリックは出だし2ホール連続でバーディで幸先の良いスタートを切ると、12番こそボギーとしたものの16番から3連続バーディを奪って炎天下のコースでぐんぐんスコアを伸ばしていった。4アンダーで折り返した後半は、2番パー5で9メートルのイーグルパットを決めると、4番、8番でバーディを重ねて7アンダー63。単独2位のリー・スラッテリー（英）に2打差をつけ単独首位に立った。

　6月の全米オープンで勝利を目前にしながら自滅してウェブ・シンプソン（米）に優勝をさらわれた後のフューリックは、調子があまりよくなかった。現在、ライダーカップ米国チームのランキングは15位で、今大会で勝っても実力でのチーム入りはできない位置にいる。だが、先週予選落ちした後、自宅に帰って3日間を子供たちと過ごしてリラックスしたのが効果的だったようだ。「頭の中をクリアにすることが何より必要だったんだと思う。間違っていることは何もないのにいいプレーができずにいた。ここに来る前に集中することが必要だったんだ。今日はうまくいったね」と笑顔で残り3日間に挑む。

　フューリックに3打差の3位タイグループには、世界ランクNo.1のルーク・ドナルド（英）、マスターズ王者ブッバ・ワトソン（米）ら6人がひしめき合っている。

　また、この大会7勝を挙げ今季4勝目を狙うタイガー・ウッズ（米）は、12番まで3アンダーとまずまずの位置にいたが、残り6ホールで3ボギー。イーブンパー70とし31位タイに甘んじている。

　その他の主な選手は、レティーフ・グーセン（南ア）、キーガン・ブラッドリー（米）、ルイス・ウーストハウゼン（南ア）のメジャー王者3人が3アンダー67で回り9位タイ。リー・ウェストウッド（英）、マーティン・カイマー（独）、ザック・ジョンソン（米）が2アンダー68で18位タイにつけ、タイガーと並ぶ31位タイには、ローリー・マキロイ（北アイルランド）、グラエム・マクドウェル（北アイルランド）がいる。ディフェンディング・チャンピオンで全英オープン最終日に自滅してメジャー初タイトルを逃したアダム・スコット（豪）は1オーバー71のラウンドでフィル・ミケルソン（米）らと並ぶ41位タイとやや出遅れた。

　日本勢は、石川遼が1オーバー71で41位タイ、谷口徹が2オーバー72で51位タイ、武藤俊憲、藤本佳則が3オーバー73で60位タイといずれも出遅れている。