キャディ上がりのL.テン・ブロエッケ首位浮上! 室田32位タイ
2012年7月14日(土)午前9:31
プロゴルファーとしては稼げず、一時ツアーキャディをして糊口をしのいだ経歴を持つランス・テン・ブロエッケ(米)が、メジャーの予選ラウンドを単独トップで通過した。
米チャンピオンズツアーの最高峰、全米シニアオープン(ミシガン州、インディアンウッドG&CC)は現地時間13日、猛暑の中第2ラウンドの競技を終了。初日2位タイ発進のテン・ブロエッケが1イーグル、2バーディ、2ボギーの2アンダー68にスコアをまとめ、通算6アンダーで単独トップに躍り出た。
1956年生まれ56歳のテン・ブロエッケは、テキサス大学在学中オールアメリカンにも選ばれたエリートだったが、1977年にプロ入りしてからは鳴かず飛ばず。レギュラーツアー355試合に出場したもののトップ10入りは通算11回だけと無名の存在だ。
本業で思うようなプレーが出来ないままツアープロに見切りをつけたテン・ブロエッケは、その後プロキャディに転身しロバート・アレンビー(豪)やイエスパー・パーネビック(スウェーデン)のバッグを担いで生計を立てていた。皮肉なことに選手としてもっとも稼いだ年収は、キャディ時代のワンシーズン最高を下回っていたという。
もし今週勝てばもちろん同ツアー初優勝。予選会から勝ち上がって出場権を得た伏兵が“シンデレラおじさん”に転身するのか? 残り2日の戦いに注目だ。
1打差の単独2位に初日のトーナメントリーダー、トム・カイト(米)がつけ、通算4アンダー3位タイに今季初Vを狙うベルンハルト・ランガー(独)、トム・レーマン(米)、コリー・ペイビン(米)らメジャー優勝経験を持つ実力者がひしめいている。
その他、初日63位タイと出遅れたフレッド・カプルス(米)が通算イーブンパー25位タイに浮上。ディフェンディング・チャンピオンのオーリン・ブラウン(米)は通算3オーバー42位タイに低迷している。
また日本勢唯一出場の室田淳は3バーディ、3ボギーのイーブンパー70とスコアを伸ばせなかったが、順位的には初日の50位タイから32位タイに上げ決勝ラウンド進出を決めた。