森田&アマ橋本が踏ん張り35位タイ発進 ダブル宮里は出遅れ
2014年6月20日(金)午前11:17
森田理香子が日本の賞金女王として意地を見せ、16歳のアマチュア橋本千里(ルネサンス豊田高1年)も大健闘している。
現地時間19日、ノースカロライナ州パインハーストNo.2を舞台に開幕した米女子ツアー今季メジャー第2戦の第69回 全米女子オープンには日本勢12人が出場しているが、史上初めて男子(全米オープン)と同じコースで翌週開催しているため、難しいコースに四苦八苦する選手が続出。雷雲が迫ってきたためプレーが中断され、30人がホールアウトできずにサスペンデッドとなったが、3アンダー67をマークしたステイシー・ルイス(米)が暫定ながら単独首位に立っている。そんな中、日本で行われたセクショナル・クォリファイ(最終予選)を突破した橋本が無欲のプレーを見せた。
10番からスタートして11番、15番とボギーが先行したが、我慢のプレーを続ける。その甲斐あって3番でバーディを奪うと、6番パー3では左手前に切られたピンに対し、右6メートルにつけてバーディを奪取。イーブンパーにスコアを戻して笑顔を見せる。8番でダブルボギーを叩き、9番もボギーと上がり2ホールが今ひとつだったが、それでも3オーバー73で暫定35位タイと堂々の位置で初日の競技を終えている。
森田は序盤の2番、3番で連続ボギーの後、4番でダブルボギーを叩く最悪の出だしから粘りに粘った。5番のパーでようやく落ち着くと、8番まではスコアカード通りにプレー。9番、10番の連続バーディで息を吹き返し、2オーバーまでスコアを戻した。16番のボギー、17番パー3では絶好のバーディチャンスを逃すなど、最後はもったいない上がりとなったものの3オーバー73でラウンド。橋本と同じ暫定35位タイとまずまずのスタートを切った。
大会前日には、テレビ解説のため現地入りしていた師匠で1987年大会に3人によるプレーオフまで演じた岡本綾子からしっかりと指導を受けているだけあって、スコアに一喜一憂することのないプレーぶりは貫録すら漂うものだった。師匠の岡本は、何度もチャンスがありながら取れなかったメジャータイトル。弟子はこれに向かって突き進む。
米ツアーを主戦場にしている宮里藍、宮里美香の2人は気合が空回りする格好となった。10度目の大会出場となる藍はこの日が29歳の誕生日。「ハッピーバースデー」の声に笑顔を見せて10番からスタートすると、12番でボギーを1つ叩いただけで前半を終える。1番、2番連続ボギーの後、5番まではパーでしのいだが、6番でボギーを叩くと、残り3ホールもすべてボギー。ノーバーディの7オーバー77で暫定102位タイと出遅れた。
ひたすら忍耐を強いられることになってしまったのが美香だ。2番でダブルボギーを叩くと3番はボギー。6番、7番では連続でダブルボギーを喫し、前半だけで7オーバーと追い詰められていく。遅いスタートとあってグリーンが硬く、難しくなるのは覚悟していたはずだが、それでもうんざりした表情を隠せない。後半は少し落ち着いたもののバーディどころかボギーが2つ加わり、1ホールを残して9オーバー。暫定127位タイと良いところなし。早朝に再開される第1ラウンドの最終18番で良いプレーをして気持ちを切り替えて第2ラウンドに向かうしかなくなった。
残る8人の日本勢は、横峯さくらが4オーバー74で暫定50位タイ、有村智恵、上原彩子、成田美寿々が6オーバー76で暫定77位タイ。吉田弓美子は17ホールを回り7オーバーと、藍らと並ぶ暫定102位タイ。渡邉彩香、穴井詩が8オーバー78で暫定111位タイ、城間絵梨は10オーバー80で暫定140位タイと苦しい初日となった。