欧州シニアツアー優勝の倉本、賞金額は30%!?
2012年6月26日(火)午前11:22
1982年の全英オープンで4位タイに入った実績を持つ倉本昌弘が、欧州シニアツアー、ヴァン・ランショット・シニア・オープンで(現地時間22?24日/オランダ、ロイヤルハーグシェG&CC)で同ツアー通算2勝目を飾り、話題を呼んでいる。
日本ツアーの永久シード選手である倉本だが、若い頃から積極的に海外の試合にも出場。もっとも注目を集めたのは全英オープン4位タイだが、その後も米男子、米チャンピオンズの両ツアーでプレーした経験をもつ。
欧州シニアツアーでは、2年前に日本のおおむらさきGC(埼玉県)を舞台に行われたHANDA CUPシニアマスターズで初優勝を飾っているが、今回は欧州での戦い。しかも強風の中で行われた激戦を制しての勝利となった。
「リンクスのゴルフは好きだけど、ここはアップダウンのあるリンクスコース。オランダに来て、最初はフラットだと思っていたけど、そうじゃなかった。風の中でのプレーは大変だったけど、僕はとても小さいから、風は僕の頭の上を越えていってしまったんだ」と、笑顔でジョークを飛ばし、勝利の喜びに浸った倉本。
首位に1打差の2位タイグループでスタートした最終日、難しいコンディションの中で3アンダー69をマーク。通算イーブンパーで後続に2打差をつけて逆転優勝を飾った。実はうれしい理由は他にもある。今大会は初めてマーガレット夫人がキャディを勤めたのだ。
「彼女がキャディをしてくれると言ったけど、バッグが重すぎた。だからエレクトリックトロリー(カート)を買って、彼女はそれを押していた。でも、初めてキャディをして運を持ってきてくれたのは彼女。だから、賞金の70%は彼女のもの。僕がもらえるのはたったの30%だよ!」と、言い切った。優勝賞金は3万7,500ユーロ(約370万円)。マーガレット夫人に感謝して、勝利の美酒に酔った。
この後、今大会を含めて3週連続で同ツアーに参戦する予定の倉本だが、勢いに乗ると怖い男だけに今後が楽しみだ。