世界ランク2位のセルヒオ・ガルシア（スペイン）が順位を上げる中、同郷の後輩アルバロ・クイロス（スペイン）が首位に浮上した。

　欧州ツアーのコマーシャルバンク・カタール・マスターズは中東カタールのドーハGCを舞台に現地時間の24日、第3ラウンドの競技を終了した。予選ラウンドでは今ひとつ波に乗れなかったガルシアが5アンダー67をマークし、通算9アンダーで6位タイに浮上。タイガー・ウッズ（米）超えを目指す男にようやくエンジンがかかってきた。

　リーダーボードの最上段のクイロスは通算16アンダーでその差は7打。「最終ホール、すごく良いショットを続けたのに、運悪く池につかまってしまった。あそこをパーで収めておけば完璧だったのに」とガルシアはバーディを狙えるパー5をボギーとし、悔しがった。しかし「パットも良いし、ショットも徐々に上向いている。しっかり最後までプレーしたい」と最終日のチャージを誓っている。

　一方、「（映画）007シリーズが大好きで、今日もラウンド前にジェームス・ボンドを見てきた」と言うクイロスは8アンダー64と爆発し前日の3位タイから単独首位へ。ツアー屈指の飛ばし屋が08年10月のポルトガル・マスターズ以来の優勝を狙う。

　その他上位はトップと1打差の単独2位に前日のトーナメントリーダー、ルイス・ウーストハウゼン（南ア）が続いている。通算12アンダー3位タイに06年の今大会チャンピオン、ヘンリック・ステンソン（スウェーデン）とマーテン・ラフェバー（オランダ）。大会初代王者のアンドリュー・コルタート（スコットランド）が通算11アンダー単独5位につけた。

　ガルシアと同じ6位タイにアーロン・バデリー（豪）、リー・ウェストウッド（英）、ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）ら実力者が並んだ。だが、ディフェンディング・チャンピオンのアダム・スコット（豪）はムービングデーにも調子が出ず、通算3アンダー36位タイ。アーニー・エルス（南ア）はスコアを落とし通算2アンダー43位タイに低迷中。