女子プロゴルファーの石井理緒と後藤未有が、CS放送ゴルフネットワークで6月放送中「ゴルフ真剣勝負 the MATCH」のなかでラウンジトーク。

　同じ2000年生まれながら学年が違うため交流はありませんでしたが、ある共通点で意気投合。将来が期待される若手女子プロゴルファーの素顔が見られる対談となりました。
 

石井理緒は新潟、後藤未有は福岡、それぞれのお国自慢

――同じ2000年生まれのお2人（石井理緒プロは2000年1月3日生まれ、後藤未有プロは2000年9月29日生まれで学年は石井プロのほうが1つ上）ですが、初対面ではないですよね？

後藤　ジュニアの頃から知っていて、試合会場では何度も会ったことはあるけど、一緒にプレーするのは初めてですよね。

石井　そうだね。学年が違うし、ゴルフをしていた場所も離れていたから、一緒にプレーする機会がなかったよね。

――それぞれご出身は

後藤　私は福岡で、石井さんは新潟ですよね。

石井　福岡は都会だよね。ご飯もおいしいし。

後藤　それはよく言われます。どの店に行っても外れはないって。

石井　一番有名なのはラーメンだっけ？

後藤　そうですね。そのほか、もつ鍋、明太子なんかが名物ですね。場所でいえば、オススメは中州。川沿いに屋台が並ぶんですけど、雰囲気がとてもいいんですよ。

石井　何かで見たことはあるな。

後藤　基本的に飲み屋街だから、試合で福岡に来ても「さあ行こうって」ってことにはならないですよね。でも、ステキなところなんでコロナ禍が収まったらぜひ行ってみてください。

石井　わかった。今度行ってみる。

後藤　新潟はお米ですよね。すごくおいしい。

石井　お米はもちろんだけど、お魚もお肉もおいしいよ。

後藤　お互い食べ物がおいしいところで育ったということで（笑）。方言はあります？

石井　ないんだよね。

後藤　標準語ですか？

石井　方言はほとんど使わないかな。

後藤　私は博多弁がポロポロ出ちゃうんですよね。特に同級生なんかとしゃべっていると。

石井　関東の人にしてみれば可愛く感じるよね。

後藤　ホントですか？　けっこういじられますけど。
 

2人とも韓流にハマっています

――お2人とも韓流ドラマ・映画が大好きだと伺いましたが。

後藤　そうなんですよ。今までほとんどしゃべったことがなかったのに、今日会ったとたん、いきなり韓流話で盛り上がって（笑）。2人ともメチャ観ていましたよね。

石井　女子プロは観ている人が多いよね。ホテルで過ごす時間が長いし、ほかにすることがないから。

後藤　私もハマる前は、「韓流どこが面白いの？」って感じだったんですよ。お昼の時間帯にやっているドロドロ系のイメージしかなかったから。ところが１度観たら止まらなくなって（笑）。

石井　ジャンルも幅広いしね。

後藤　ハッキリ言って現実からぶっ飛んでいるところがあるけど、そこがまた面白いですよね。あんまりラブコメ系は観ないって言っていましたけど、どういうものが好きなんですか？

石井　殺し合い系とかが好き（笑）。

後藤　怖い！笑顔で「殺し合い」とか言わないでください（笑）。

石井　銃で撃ち合ったりとか、マフィアが出てきたりとか（笑）。最近はそっち系が多いかな。以前はラブコメ系を含めいろいろ観ていたけど、そこに落ち着いたって感じ。

後藤　私もいろいろ観ますけど、最近はラブコメ系が多いですね。

石井　ラブコメ系は面白いのが多いもんね。一番のオススメは？

後藤　『トッケビ』ですね。

石井　確かにあれは面白かった。

後藤　あとぜひ観て欲しいのが『7番房の奇跡』。あれはマジで感動します。ティッシュじゃ追いつかないからタオルのほうがいいかもしれない。

石井　そんな泣くの？　じゃあ次に会うときまでに観ておくね。
 

実家はゴルフ場経営！石井理緒

――石井プロのご実家はゴルフ場を経営されているそうですね。

石井　そうなんです。だから練習環境には困りませんでした。

後藤　いいですね。ゴルフ場って。

石井　今考えるとね。でも、小さい頃はそうは思わなかった。練習をしたくない日もあるからね。ただ、新潟は雪が降るから冬は練習できないでしょう？それが続けられた秘訣かも。

後藤　雪の降らない九州だったら大変なことになっていましたね（笑）。

石井　ホント、九州じゃなくて良かった（笑）。ところでお父さんはゴルフ関係じゃないよね？

後藤　私の家はごくごく普通の家庭です。強いていえばペットがいるくらい。

石井　何を飼っているの？

後藤　猫が2匹とハムスターが2匹います。ハムスターはペットショップで見て可愛かったから買ってきたんですけど、可愛すぎて食べたくなるんですよね（笑）。なんであんなに可愛いんですかね、ペットって。

石井　うちも犬が1匹いるけど、ホント可愛いよね。いつ会っても可愛い。犬に会うために家に帰るみたいなところがあるもんね。

後藤　コロナ禍の影響もあって、女子プロでもペットを飼い始めた人が多いみたいですよ。

石井　そうみたいね。

後藤　実家暮らしなんですか？

石井　そう。

後藤　東京に拠点を置こうとは思わなかったんですか？　けっこういるじゃないですか、東京とか千葉に家がある人って。

石井　確かに多いよね。でも私の場合、家に帰れば練習環境が整っているからね。それにシーズンが始まったらめったに家に帰らないし。それだったら関東に家があってもね。

後藤　私も実家暮らしなんですけど、福岡だと飛行機でどこでも行けますからね。考えてみれば、福岡出身の選手って関東に家を持っている選手は少ないな。

石井　福岡は便利だよね。

後藤　ホームシックに掛かったりしません？

石井　そういう気持ちになることはあるね。基本的に家にいたいタイプだから。

後藤　私、ホームシックにかかったことないんですよ。ジュニアの頃、ナショナルチームに入って海外へ2～3週間いくときがあったけど、みんながジャンクフードに飽きて「早く帰って家のご飯を食べたい」って言ってたんだけど、私は全然。「ホテルはプールもあるし、こっちのほうが楽しくない？」みたいな（笑）。いまでも1カ月くらい帰らないときがあるけど、ホテルを家みたいにしちゃうので、どこにいてもそのとき帰る場所が家のように思えるんですよね。
 

もしプロゴルファーじゃなかったら・・・「暇だったろうな（笑）」

後藤　プロゴルファーになっていなかったらって考えたことあります？

石井　ないなあ。ほかに夢もなかったしね。

後藤　私もまったくなかったです。ゴルフは4歳から始めたんですけど、そのときからプロになりたくて、それ以外は考えたことがなかったですね。なにしろ宮里藍さんに憧れていましたからね。「藍ちゃんみたいになりたい」というところからプロになりたいと思って。

石井　すごい！　4歳からプロを目指していたんだ。私は8歳からゴルフを始めたんだけど、「プロになる」って母に打ち明けたのは10歳ぐらいだったな。私の場合は、さっきも言ったように環境が環境だったし、周囲の期待みたいなものも感じていたからね。それ以外のこと全く考えたことなかった。

後藤　実際、ゴルフをやっていなかったらどうなっただろうって考えたことあります？

石井　暇だったろうなってことぐらいしか思い浮かばない（笑）。

後藤　確かに。

石井　学校が終わって家に帰ると3時でしょう。何してたんだろうって。

後藤　勉強はちゃんとしていました？

石井　中学生まではしていた。

後藤　私、小学生のころからホントに勉強をしなくて。テストは記憶力だと思っていましたからね。勉強するというよりも記憶するって感じ。スポーツやっていなかったら勉強は必須じゃないですか。だから何をやってもダメだったと思います。
 

2人の未来予想図

――それぞれの未来予想図を教えていただきたいのですが。

後藤　とりあえず今年プロテストに合格して、25歳までに賞金女王になる。そのあと、海外ツアーに挑戦して、30歳までに海外で3勝以上して、31歳で結婚。子供は絶対に欲しいので、子供を産んでからツアーに復帰して、賞金女王になるというのが理想ですね。

石井　私は、今年は上位で戦えるようになって優勝争いとかもしてみたいと思うし、来年は優勝してシード権を取りたい。そして2年後の23年には複数回優勝して、できたらメジャー優勝も。24年からは海外にも挑戦して、25歳には賞金女王になりたい。そして、35歳ぐらいまでは現役で頑張って、引退したらジュニアを教えたいという感じですね。それにしても将来のことなんかきちんと考えたことなかったな。

後藤　ないですよね。もちろん大きな目標というのは漠然とはあったけど、とりあえず目の前の目標に向かって頑張ることしか考えていなかったですからね。

石井　私もそう。でも考えたほうがいいのかもね。具体性が増すというか。

後藤　そうかもしれませんね。いつまでにこういうことをしなきゃいけないという気持ちが強くなりますよね。

――最後に今年の目標を教えてください。

後藤　プロテストが自分の中では一番大きいイベントなんで、そこはしっかりクリアできるように頑張る。そのあとは、すぐにはレギュラーツアーに出られないので、ステップアップツアーに出場して2勝するのが目標です。そして来シーズンはレギュラーツアーで戦えるようにQTで上位に食い込みたいですね。

石井　私の場合、6月以降どの試合に出場できるかわからない状態ですが、出た試合は頑張って、できれば優勝したいですね。

後藤　お互いに頑張りましょう。

石井　そうだね、頑張ろうね。