故セベ・バレステロス氏（スペイン）に捧げる大会が開幕する。

　セベの名前を冠した欧州ツアー、ビベンディ・セベ・トロフィー（現地時間15?18日／仏、サン・ノム・ラ・ブレテシュ）は、英国＆アイルランド連合と（それ以外の）大陸ヨーロッパ選抜が名誉をかけてぶつかり合うチーム戦で、両チーム10人ずつの精鋭がライダーカップ形式で激突する。

　ただ、今年は特に参加者全員の思い入れが強い。同大会創始者で、欧州の英雄であるセベが、54歳の若さで5月に亡くなったからだ。スペインの後輩として親交の深かったミゲール・A・ヒメネスは、セベへの気持ちを込めて最初のティーショットを打つという名誉に預かった。

　大陸連合チーム主将のジャン・バン・デ・ベルデ（仏）は「セベがいたからこそこの大会がある。僕だけでなく出場者全員が彼のためにプレーする」と口にしたが、これが出場選手すべての気持ちを代弁している。

　そこで、セベの母国、スペインの後輩であるヒメネスに開幕宣言でもある最初のティーショットを打たせることを提案し、英国＆アイルランドチーム主将のポール・マクギンリー（アイルランド）もこれに賛成した。

　英国＆アイルランドチームには、世界ランクNo.2のリー・ウェストウッド（英）を始め、全英オープン優勝のダレン・クラーク（北アイルランド）、前週優勝のサイモン・ダイソン（英）がいる。対する大陸ヨーロッパ連合は、ヒメネスの他に、マッテオ・マナッセロ（伊）、フランセスコ・モリナリ（伊）の若い力もあり、英雄セベに捧げるにふさわしい激戦が展開されるに違いない。