海外男子
夢まであと一歩 涙をのんだ2017年の松山英樹 ~メジャー編~
2018年1月1日(月)午前11:35
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ゴルフファンが松山英樹に求めているタイトルは山ほどあれど、誰もが、そして松山自身が一番に切望しているのはやはりメジャータイトルだ。2017年、その夢は叶わなかったが、同時にこれまでで最もメジャー制覇に近づいた年でもあった。
4月のマスターズでは第1ラウンドで出遅れるも、最終ラウンドに追い上げて11位タイでフィニッシュ。続く6月の全米オープンゴルフ選手権では、初日で「74」を叩きながら、2日目に「65」、最終日に「66」をマークする猛チャージを見せる。優勝したブルックス・ケプカ(米)に4ストローク差をつけられたものの、自身メジャー最高位となる2位タイと優勝まであと一歩に迫った。
1カ月後の全英オープンゴルフ選手権では、10位タイで予選を通過すると、要所でのパットが冴えて3日目に「66」を記録して5位タイに浮上。最終的には14位タイで大会を終える。
そんな松山が今年最もメジャー制覇に近づいたのが、8月の全米プロゴルフ選手権。前週のWGC-ブリヂストンインビテーショナルで、最終日にタイガー・ウッズ(米)らが持つコースレコードの「61」を叩き出して逆転優勝。今季3勝目をマークするとともにフェデックスカップポイントランキングでも首位に返り咲く。調子を上げる松山に、ジェイソン・デイ(豪)らトップ選手は「メジャー初制覇の条件揃った」と太鼓判を押し、大会直前の優勝予想でも堂々の1位に推されるなど、大きな期待を背負って大会に臨んだ。
初日1アンダーで迎えた2日目。松山は圧巻のプレーを見せる。アウトスタートの前半を2アンダーで折り返すと、後半は12番から4連続バーディ。17番でも1つスコアを伸ばして、ノーボギーの7アンダー64。暫定ながらトップタイに浮上した。
3日目は2オーバー73とスコアを崩したものの、依然として首位と1打差の2位タイとメジャー初優勝に向け、好位置をキープして最終日へ。迎えた最終ラウンドも前日に続きボギーが先行する苦しい展開を強いられたが、前半を1アンダーで折り返すと10番で6メートル超のバーディパットを沈め、ついに単独首位に躍り出る。
しかし、直後の11番でボギーを叩くと、12番、13番でもスコアを落として優勝戦線から離脱。14番、15番で連続バーディを奪ったが、一度崩れたリズムを取り戻せずに16番、18番でもボギーを喫して1オーバー72。一時はトロフィに片手をかけながらも、同じ組で回っていたジャスティン・トーマス(米)に優勝をかっさらわれ、3打差の通算5アンダー5位タイに終わった。
2001年の全英オープンを制したデビッド・デュバル(米)は、あと一歩のところで優勝を逃した最終日の松山について「74や64で回ろうと、彼はいつも平常心でプレーしてきた。しかし、突然大きなプレッシャーが襲いかかってきて、彼はそれを克服できなかった」と“日本人初”の偉業に近づくも、同選手がその重圧を乗り越えられなかったと話した。
中島常幸、青木功、尾崎将司、数多くの先人が挑むも、跳ね返され続きてきたメジャーの壁。日本人初のメジャー制覇にかかるプレッシャーは並大抵のものではないが、この苦い経験を糧にして、今年こそは日本のゴルフファンに朗報を届けてくれるはずだ。
(写真提供:Getty Images)
4月のマスターズでは第1ラウンドで出遅れるも、最終ラウンドに追い上げて11位タイでフィニッシュ。続く6月の全米オープンゴルフ選手権では、初日で「74」を叩きながら、2日目に「65」、最終日に「66」をマークする猛チャージを見せる。優勝したブルックス・ケプカ(米)に4ストローク差をつけられたものの、自身メジャー最高位となる2位タイと優勝まであと一歩に迫った。
1カ月後の全英オープンゴルフ選手権では、10位タイで予選を通過すると、要所でのパットが冴えて3日目に「66」を記録して5位タイに浮上。最終的には14位タイで大会を終える。
そんな松山が今年最もメジャー制覇に近づいたのが、8月の全米プロゴルフ選手権。前週のWGC-ブリヂストンインビテーショナルで、最終日にタイガー・ウッズ(米)らが持つコースレコードの「61」を叩き出して逆転優勝。今季3勝目をマークするとともにフェデックスカップポイントランキングでも首位に返り咲く。調子を上げる松山に、ジェイソン・デイ(豪)らトップ選手は「メジャー初制覇の条件揃った」と太鼓判を押し、大会直前の優勝予想でも堂々の1位に推されるなど、大きな期待を背負って大会に臨んだ。
初日1アンダーで迎えた2日目。松山は圧巻のプレーを見せる。アウトスタートの前半を2アンダーで折り返すと、後半は12番から4連続バーディ。17番でも1つスコアを伸ばして、ノーボギーの7アンダー64。暫定ながらトップタイに浮上した。
3日目は2オーバー73とスコアを崩したものの、依然として首位と1打差の2位タイとメジャー初優勝に向け、好位置をキープして最終日へ。迎えた最終ラウンドも前日に続きボギーが先行する苦しい展開を強いられたが、前半を1アンダーで折り返すと10番で6メートル超のバーディパットを沈め、ついに単独首位に躍り出る。
しかし、直後の11番でボギーを叩くと、12番、13番でもスコアを落として優勝戦線から離脱。14番、15番で連続バーディを奪ったが、一度崩れたリズムを取り戻せずに16番、18番でもボギーを喫して1オーバー72。一時はトロフィに片手をかけながらも、同じ組で回っていたジャスティン・トーマス(米)に優勝をかっさらわれ、3打差の通算5アンダー5位タイに終わった。
2001年の全英オープンを制したデビッド・デュバル(米)は、あと一歩のところで優勝を逃した最終日の松山について「74や64で回ろうと、彼はいつも平常心でプレーしてきた。しかし、突然大きなプレッシャーが襲いかかってきて、彼はそれを克服できなかった」と“日本人初”の偉業に近づくも、同選手がその重圧を乗り越えられなかったと話した。
中島常幸、青木功、尾崎将司、数多くの先人が挑むも、跳ね返され続きてきたメジャーの壁。日本人初のメジャー制覇にかかるプレッシャーは並大抵のものではないが、この苦い経験を糧にして、今年こそは日本のゴルフファンに朗報を届けてくれるはずだ。
(写真提供:Getty Images)
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