勝負のカギはパッティングにあり!距離感の合うパターとは?
2015年7月13日(月)午後5:22
悪天候のため、27年ぶりに最終日が月曜に順延となった今年の全英オープン。39歳のザック・ジョンソンが2007年のマスターズに次ぐメジャー2勝目を飾ったのは記憶に新しいところです。
飛ばし屋有利と言われるセントアンドリュース・オールドコースですが、ザック・ジョンソンはドライバー飛距離がツアーで164位(※7月21日時点)とかなり飛ばない部類に入ります。フェアウェイキープ率が3位という堅実なプレーと、なんといっても現時点でツアーで8位というパッティングの上手さに定評のあるプレーヤーです。今大会も徹底的にフェアウェイをキープし続け、いくつもの長いパットを沈めました。
メジャー3連勝を狙ったジョーダン・スピースもまた世界最高のパッティングの名手です。しかし、今大会では4日間平均で30.50パット(※全体で26位)といつもに比べるとやや精細を欠きました。特に、最終日の8番ホールでは、痛恨の4パットでダブルボギー。あのホールを2パットで切り抜けていれば、スピースが優勝だったことを思うと、ファーストパットを大きくオーバーしたことが悔やまれます。
セントアンドリュース・オールドコースは、グリーンとその周辺の起伏が非常に強く、100ヤードを超える巨大なグリーンもあります。アプローチでも、ウェッジではなくパターで転がすシーンも多く見られました。パットの距離感が非常に求められるコースといえるでしょう。
同じようにリンクスコースで行われた全英リコー女子オープンでも、多くのプロがパッティングに苦しみました。そんな中、日本人最高の成績をあげた宮里美香プロは、初日から非常にパットが好調。優勝したパク・インビもパットの名手です。
私たちが普段プレーするときでも、スコアメイクの要になるのはパッティング。ファーストパットをしっかりとピンに寄せられれば、自然とスコアもまとまってきます。
ジョーダン・スピースのような名手でもミスしてしまうパッティングの距離感。今回は、距離感の出しやすいパターについて紹介します。
距離感を合わせるのに適したパター形状とは?
松山英樹はピン型を使用(写真提供:Getty Images)
距離感を合わせるには、繊細な感覚が出しやすい操作しやすいパターが適しています。
例えば、ショットと同じ感覚で打ちやすいL字型や重心が浅めになるピン型などです。ツアープロの多くもこうした操作性の高いパターを選択しています。
しかし、距離感を合わせる上で、重要なことはパターの芯でボールを打つことです。芯を外してしまうと距離が落ちたり、方向性が安定しなくなります。
芯で打つのは当たり前と思われがちですが、これが意外と難しく、パターのフェース面にショットマーカーを貼り、自分の打点を調べてみると、パッティングの小さい動きの中でも打点が左右や上下にぶれてしまっていることが多いのです。
これを克服するのに適しているのが、スイートエリアの広い大型マレットのパターです。L字型などに比べて、大きな慣性モーメントを持ち、少々の打点のブレでも距離感と方向性が安定するのが特徴です。左右に打点がぶれやすい初心者ゴルファーなら、まずこうした大型のパターを使ったほうが良い結果になるでしょう。
パット好調だった宮里美香はマレット型(写真提供:Getty Images)
打点が上下にブレる場合もあります。
上目に当たる場合は、ネックの長いパターが適しています。L字型やピン型など、ネックの長いパターは重心がフェース上部にあるからです。
打点が下目になるゴルファーは、ネックがないパターを選ぶとよいでしょう。シャフトが直接ヘッドに装着されているマレット型やセンターシャフトのようなパターです。最近では、ソールにウェイトを装着して、さらに低重心になったモデルも有ります。
ボールの赤道は、地面から2cm程度上にあります。
ゴルファーによって、赤道をヒットしやすいパターは変わってくるので、様々なパターを試してみるといいでしょう。
フェース素材も距離感に関係アリ
フェースの素材もパッティングの距離感に大いに影響します。
ウレタンなど樹脂系の素材がインサートされた打感の軟らかいパターは打球音が小さく、低めになります。
打球音が小さいと自然に強く打ちやすくなるので、ショートしがちなゴルファーにオススメです。
インサートのないパターや、金属系素材がインサートされたパターは、打感が大きく、高くなります。
すると、耳から入ってくる音の情報で、強く打ちにくくなります。そのためオーバーしがちなゴルファーにオススメです。
ボールによっても打音は変わるので、パッティングの距離感に影響は小さくありません。
カバーが硬く、打音が大きいボールを使う場合は、強く打ちにくくなります。ウレタン素材の軟らかいカバーは打球音が小さく、しっかりとヒットしやすいと言えます。
ボールとパターの素材の相性も出てきます。軟らかいウレタン系カバーのボールを使用し、トーナメントの高速グリーンを戦うツアープロは、フェースの素材が硬めのパターを使うケースが多いようです。そのほうが距離感が出しやすいためです。
以上のことを考えると、パターとボールはあまり変えないほうが距離感は磨かれます。なるべく同じボールを使い、同じパターで打つことが大切です。ラウンド中にボールを変えてしまうと、パッティングのタッチが変わるおそれがありますね。
『GOLFNETWORK PLUS』の分析画面では、パーオンしたときのパット数をチェックできます。長い期間で平均パット数を下げられるように、スタッツをチェックしながらラウンドすると、励みになるでしょう。
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