スタッツ分析で鬼門の3日目をクリアした堀川未来夢が2位浮上!ゴルフ版PDCAでツアー初優勝を狙う
2017年4月22日(土)午後7:01
「パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ」3日目、通算1アンダーの32位タイからスタートした堀川未来夢がコースレコードタイの「63」をマークし首位と1打差の2位タイへ浮上した。
最終組スタートの2時間半前にティーオフした堀川だったが、13番から4連続バーディを奪う圧巻のプレーでリーダーボードを駆け上がり、トータル9バーディ、1ボギーで自己ベストとなる8アンダーでフィニッシュ。ツアー初優勝へ向けて、最終日最終組でプレーする。
プロ3年目24歳の堀川はルーキーイヤーの2015年に「日本ゴルフツアー選手権」で7位、「ブリヂストンオープン」で2位に入るなど賞金ランキング41位で初シードを獲得するも、昨年は賞金ランキング87位でシード落ち。今季はQTランキング14位の資格でツアーへ参戦している。
初シードから一転、不振にあえいだ2016シーズンが堀川を変えた。結果が出なかった昨年を振り返って、何が悪いのかスタッツを見て自己分析するようになったという。
堀川が着目したのは「3日目のスコア」と「フェアウェイキープ率」。
「去年から3日目のスコアが良くなかった。予選を通過しても3日目にスコアを崩して、上位争いに絡めないことが多かった。予選を突破して気が抜けてしまっていた部分もあるけど、ピンポジションが奥やサイドの厳しい位置でもアグレッシブに狭い方を狙ってボギーにすることが多かった」と分析。
そのため、この日のラウンドでは「バーディよりもボギーを減らすプレーを目指して、絶対にピンサイドの狭い方へ外さない」マネジメントに徹したという。
「3日目はピンポジションがサイドに振られて厳しくなると思ったのでピンを狙いながらもグリーンセンターに打っていく安全策でプレーしたら良い結果につながった」と鬼門の3日目をクリア。
【ホールアウト後にアジアンツアーのインタビューを受ける堀川】
さらに、好スコアの裏には緻密なデータ分析があった。
今では毎日スタッツを見ているという堀川、「(今大会の)初日のパーオン率を見たら悪くて、フェアウェイキープ率は28%とひどかった。フェアウェイをキープできればパーオン率も上がると思って、2日目からドライバーではなく3番ウッドを持つホールを増やした」と課題解決に向けたアクションが功を奏して、フェアウェイキープ率・パーオン率いずれも飛躍的に向上した。
フェアウェキープ率は初日28.57%(123位)から3日目71.43%(4位)に。初日38.89%(124位)だったパーオン率は3日目88.89%(1位)とグリーンを外したのはわずかに2ホールだった。
2015年の「ブリヂストンオープン」以来2度目となる最終日最終組。
「(2015年の)ブリヂストンオープンの時は緊張からスタートから連続ボギーで自滅してしまった。明日の最終日もギャラリーが多くて緊張すると思うけど、優勝を意識して無理に攻めたりせずに今日と同じように安全策でいきたい」と自分のプレーに徹する構えだ。
ビジネス用語としてよく耳にする「PDCA」。Plan(計画/目標)、 Do(実行)、 Check(評価/分析)、 Action(改善)を繰り返すことによって目標を達成するというもの。スタッツ分析から課題を見出し、好スコアへと繋げた堀川にとってのPDCAは『ツアー初優勝』という結果で実を結ぶことができるか、最終日に真価が問われる。
【3日目成績】
1位 ハン・ジュンゴン(-10)
2位 堀川未来夢(?9)
2位 プラヤド・マークセン(-9)
2位 岩田寛 (-9)
5位 宮本勝昌(-8)
5位 S・H・キム(-8)
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(写真:JGTO)