米国Golf Channel解説陣が松山を分析「勝因は圧倒的なショット力、パッティングが良くなればメジャー初Vは時間の問題」
2016年2月15日(月)午後6:37
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金曜の1日で20万人、1週間で60万を超える大観衆を集めた前週の米国男子ツアー、ウェイストマネジメント フェニックスオープン。世界一騒がしいTPCスコッツデールでの熱戦は、日本が誇る松山英樹のツアー2勝目で幕を閉じた。
「今までで一番良いパット」で最終ラウンド18番の約5.4メートルを沈めるなど、要所でナイスパットを見せた松山。それが勝因の一つであることは間違いないが、やはり前週はストロークス・ゲインド・ティートゥグリーンで1位、パーオン率でも77.78%でトップとなったショット力が勝利をもたらしたと言えるだろう。
(写真提供:Getty Images)
米国Golf Channel解説陣もこれには同意見のようだが、一方でトリップ・アイゼンハワーは松山がさらに向上するためにはパッティングのある部分を改善すべきとしながら、それが出来ればメジャー制覇も「時間の問題」だと話している。
……以前より松山のスイングやテンポには定評があり、圧倒的なボールストライキングを誇りますが、トリップはパッティングが勝因だったとお考えのようですね?
トリップ・アイゼンハワー
「確かにそうですが、先週はストロークス・ゲインド・パッティングで29位でしたから、どちらかといえばボールストライキングが優勝につながったと言えます。松山にとってパッティングで唯一の課題は、打つまでの時間です。72ホール目の18番でバーディパットを打つ前の時間をファウラーと比べましょう」
「まずファウラーが打つまでの時間は14秒。こういった大事なパットで慎重になりすぎると、それが裏目に出るというメンタル的なミスを招きかねませんが、決して長くありませんし、パッティンググリーンで練習する時とほぼ同じと思います。一方で松山の場合、ストローク自体のテンポはフルスイングの時と同じようにとても良いので変えるべきではありません。しかし、アドレスの時間をもう少し縮め、スムーズな流れにすべきです。打つまでの時間はファウラーより9秒長い23秒でした」
「松山はバーディパットを決めたわけですから、結果良ければ全て良しといえますが、アドレスの時間を短縮すれば、パッティングで次のレベルに到達できると思います。ティーからグリーンまでボールストライキングは申し分ありませんから、パッティングがもう少し良くなれば、メジャー初優勝は時間の問題でしょう。メジャータイトルを獲るためには正確なショットだけでなく確かなパッティングが求められます。松山はルーティンにこだわりすぎたり、慎重になりすぎないほうがいいでしょう。ストローク自体は変えず、ストロークまでの時間を縮めるべきです」
……ティムは松山についてどう思いますか?勝負強いプレーで優勝したのは立派でしたね?
ティム・ロサフォート
「松山の落ち着いた性格が、あのテンポの良いスイングに表れています。そして、大きなプレッシャーをものともしない勝ち方は驚異的でした。松山は世界ランキングで19位から12位へ浮上し、世界的なプレーヤーへと成長しています。しかし、トリップや中継で解説を担当したジョニー・ミラーが指摘したように、アドレスの際に体が固まってしまう癖には注意したほうがいいと思います」
持ち前のショット力に、さらにレベルアップしたパッティングが加えれば鬼に金棒。そうなれば「メジャー初優勝は時間の問題」とトリップからお墨付きをいただいた松山が、今季さらなる大躍進を遂げることに期待したい。
ゴルフセントラル 2月9日号より
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写真提供:Getty Images