注目選手振り返りと展望 ?ミッシェル・ウィー?
2014年12月31日(水)午後0:36
“元・天才少女”の復活。そんなキーワードが頭に浮かんだシーズンだった。ミッシェル・ウィー(米)にとって、昨年までの3年間は辛く、先の見えないシーズンだったに違いない。最後の優勝は2010年8月のCNカナディアン女子オープン。ここからスランプのトンネルに入りこんだウィーは、今シーズンようやくその出口を見つけることができた。
そのきっかけとなったのは、大きな話題を呼んだパッティングスタイルの変更だ。2012年シーズンには1ラウンドの平均パットが31.16で全体の119位と弱点になっていたウィー。昨季からは体を地面に対して水平にするという極端なやり方をとると、その年は29.88と大きく改善した。
そして、今季開幕3戦目となったホンダLPGAタイランドでは単独4位、さらに4月のクラフト・ナビスコ選手権で単独2位に入り復活を予感させると、ついにその瞬間が訪れた。
翌週、地元ハワイで行われたLPGAロッテ選手権で最終日に4打差をひっくり返す逆転勝利。4年ぶりの栄冠をつかみとると「地元で勝てたなんて夢が叶いました。厳しいコンディションの中、最終日にこんなに良いゴルフが出来て自信が甦った気がします」と喜びを爆発させた。
さらに6月の全米女子オープンでは、他の選手が苦戦する中、唯一のアンダーパーを叩きだして今季2勝目、そして悲願のメジャー初タイトルを勝ち取った。残念ながら8月に右手人差し指の怪我で一時ツアーを離脱したものの、復帰した終盤戦でも上位に食い込む戦いを見せたウィー。出場試合数が賞金女王に輝いたステイシー・ルイス(米)よりも7試合少ないながらも、同ランク4位に入った。
早くも1月から新シーズンが始まる米女子ツアー。復活した“天才”から来季も目が離せない。