昨季劇的な復活Vを飾った相性抜群の大会でタイガー・ウッズ（米）が盤石なゴルフでポールポジションをゲット。最終日にリッキー・ファウラー（米）との直接対決で同一大会史上最多タイの8勝目を目指すことになった。

　米男子ツアー、アーノルド・パーマー招待は現地時間23日、フロリダ州のベイヒルC＆ロッジを舞台に第3ラウンドの競技を終了。6アンダー66をマークしたタイガーが通算11アンダーまでスコアを伸ばし、前日の7位タイから単独トップに躍り出た。勝てば今季3勝目、大会8勝目、ツアー通算77勝目となり、来月に迫ったメジャー初戦のマスターズ（4月11?14日、ジョージア州、オーガスタナショナルGC）に向け大きな弾みをつけることになる。

　しかも最終日に最終組を一緒に回るのが抜群の人気を誇るリッキー・ファウラー（米／通算9アンダー2位タイ）。ツアー人気を二分するタイガーとファウラーが相見えるとあって、大会は最高潮の盛り上がりを見せている。

　この日7位タイからスタートしたタイガーは4番パー5で1つ目のバーディを奪い首位タイ発進のビル・ハース（米）の背中をとらえると、6番パー5でイーグル逃しのバーディ。さらに7番パー3でもう少しでホールインワンというスーパーショットで連続バーディ。13番でこの日唯一のボギーを叩いたものの、バックナインでもイーグル1つ、バーディ2つを追加し、この日だけで6つスコアを伸ばした。最終ホールはディボットから放った第2打がバンカーにつかまり2.5メートルのパーパットを残し一瞬ヒヤリとさせたが、ジャストタッチで余裕のパーセーブ。現時点でタイガーのV8を阻む死角はどこにも見当たらない。

　しかし人気先行の観があるファウラーも打倒タイガーに燃えている。ツアー1勝がフロックといわせないためにも最終日ではタイガーを脅かすつもりだ。

　ファウラーと同じ2位タイに昨季のルーキー・オブ・ザ・イヤー（新人賞）のジョン・ハー（米）と、前日までトーナメントを引っ張ったジャスティン・ローズ（英）が並び、通算8アンダー5位タイにハースの他、ベテランのケン・デューク（米）、ゴンザロ・フェルナンデス-カスタノ（スペイン）、トービヨン・オルセン（デンマーク）らが付けている。

　一方、今季3度目の予選突破を果たした石川遼はこの日、3バーディ、3ボギーのイーブンパー72にとどまり、通算2オーバー61位タイと下位に低迷中。とはいえ難コースに苦しんでいるのは石川だけではない。メジャーチャンピオンのジム・フューリック（米／通算4オーバー68位タイ）、グラエム・マクドウェル（北アイルランド／通算5オーバー71位タイ）らもギリギリの攻防を続けており、フィル・ミケルソン（米）、ブラント・スネデカー（米）らはすでに予選で姿を消している。